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428. スポード/イングランドの薔薇 総手描き ティーカップ(英1817-1825)

428. スポード/大輪のローズ 総手描き エトラスカンシェイプのティーカップ(英1817-1825)

 

イギリス陶磁器界を代表する名窯、スポードによって生み出された美術品ともいえるティーカップ(推定1817-1825年代)。200年の時の流れを感じさせない程の、素晴らしい保存状態のものを入手することができました。希少で貴重な一客です。

 

このお品は、イギリスの有名なアンティーク・ティーカップに関する名鑑「A COMPENDIUM OF BRITISH CUPS / Michael Berthoud著」でも紹介されています(P110)。

 

大きな円周に背の低いカップ。紅茶の香りや琥珀色をより楽しむために作られたような、この美しいシェイプは「エトラスカンシェイプ」と呼ばれています。同時代では非常に人気のあったシェイプで、様々な窯がこのシェイプのカップを製作していました。下部の付け根がリングになって、優美な曲線を描き、カップより高い位置まで上がるこのハンドルは「サーパントハンドル」と呼ばれています。訳すると「ヘビ型のハンドル」ですが、このお品のハンドルは、私にはエレガントな白鳥の頭のように見えます。

 

「イングランドの薔薇」として知られるイギリス製の薔薇絵は陶磁器界では名高いですが、ジョージアン時代の一流絵付け師がフリーハンドで描いたこの薔薇は、自然の息吹さえ感じさせる迫力がありますね。幾重にも重ねて表現された花びらを見ると、その柔らかさや花全体の重みまで伝わってくるようです。葉は金彩で装飾され、金とピンクの2色使いなのがシンプルかつダイナミックです。

 

磁肌はとても白く滑らか、高品質の釉薬が使用されており透明度が高く、艶があります。

 

金彩は、口縁の模様、内側底の鈴蘭やあざみをデフォルメした紋様、そして外側のデイジーやマーガレットを思わせる花の紋様、細いハンドルにも繊細に描かれた紋様、これらすべて熟練の金彩師によって丁寧に装飾されています。同時代のスポードの金彩は完成度が高く、非常に評価が高いです。純度の高い金が使用された装飾がほぼダメージ無く、現代にそのまま伝世されていることに奇跡を感じます。

 

<コンディション>

欠け、ひび、貫入の無い見事な保存状態です。未だに信じられないことですが、金彩がとにかく綺麗に残っています。見事としか言いようがありません。

 

下記については、この時代のイギリス製ボーン・チャイナにはよくある焼成時由来の不良です。イギリスでは「不良」ではなく「アンティークの景色や個性」とされています。近代の大量生産のお品にはこういったものは無いので、逆に古さ故の味わいや、職人達の努力の背景に思いを馳せる醍醐味があるのです。窯傷はひびではなく、表面に浅く入った傷のようなもので少しだけ凹みがあり黒っぽいです。上のお写真にてご確認ください。

 

・ハンドルの上部内側に3mm程の窯傷

・カップ内側縁付近に6mm長の窯傷

・カップの底のフット部分に直径2mm/深さ2mm程度の小さな穴 ※表側には響いていません

・ソウサーの裏側端に、一か所黒っぽい塗料のような付着/最大幅5mm程度

 

また、ソウサーの裏側のフット(脚の底)にやや凸凹がありますが、これは古いお品にはよくあるもので、目立つようなものは無く、鋭い欠けもありません。

 

ここまで状態が良いジョージアン時代のスポードのお品はとても貴重です。

 

<サイズ>

ティーカップ:口径10.5cm、高さ5.5cm ソウサー:直径16cm、高さ4cm

¥69,000

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