284. コープランド&ギャレット/薄桜色の総手描きティーカップ(英1840年頃)
「コープランド&ギャレット」という窯名を知る方は日本では少ないかと思いますが、1775年創業の英国の「スポード」はご存じの方が多いのではないでしょうか。そのスポードの創業者のご子息が他界された1833年から1847年の間、同メーカーを運営したのがウィリアムテーラー・コープランドとトマス・ギャレット。この約13年の間、スポードの社名はふたりの名をとって「コープランド&ギャレット」とされました。短い期間ですが、装飾の凝った美しい作品を生み出し、その気品ある優雅な佇まいの品達は現代は希少性も高く、アンティーク通の憧れでもあります。
このティーカップも「コープランド&ギャレット」による希少なお品です。特に珍しいのが、この背景の色。淡いパープルとピンクを混ぜたような透明感のある薄桜色。とても綺麗ですね。金彩模様や花絵に使われる金やエナメルは上質のものを厚く施されて、美しい艶光を放っています。生き生きと鮮やかにフリーハンドで描かれた花々は、絵画を見るようです。全体の金彩は厚めの線で豪華に装飾されていますが、ソウサーの中心の植物模様の繊細さには驚かされます。
カップ、ソウサー表面ともに、金彩模様に合わせて凸凹の立体的なエンボスが施されており、より高級感があります。
私個人の印象ですが、「宝石のようなティーカップ」です。
<コンディション>
欠け、ひび、貫入の無い非常に良い状態です。(このメーカーのお品は、やっと見つけても貫入がしっかり入っていることが多々あるので、とても嬉しいです。)
金彩は、ハンドルの頂点に3mmサイズ程度の擦れ、またよくよく観察するとカップの縁に僅かな擦れがいくつかありますが、それ以外は全体的に綺麗に残っており、ヴィクトリア時代が始まった頃のお品とは思えないような状態です。特にソウサー中心は剥げやすい部分ですが、繊細な模様がしっかり残っているのは素晴らしいですね。焼成時にできた黒点はところどころに少しありますが、どれも1mm未満のサイズなので、気にならないレベルです。お写真にてご確認ください。
在庫:1客のみ
カップ:口径9.5cm×高さ6cm、ソウサー:15.5cm
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