
皆さん、こんにちは。
今日はお茶が好きな方たちにとって、興味深いニュースがあります!
なんとなんと、デヴォンでプリマスに続き、新たなお茶栽培が始まるのです。しかも我が家の村のはずれで!
栽培されるのは企業や機関ではなく、一人の素敵な英国人レディ、アリー・ヨハンソンさん。上の写真がアリーと彼女のお家です。
今から2ヶ月程前のこと、私の友人のジョアンナが「弘美!村の西側でお茶栽培を始めるレディーがいるみたいよ!」というテキストを送ってきてくれたんですね。
その数日後、また別の友人ジェーンが「アリーって知ってる?彼女お茶の栽培を始めるのよ!でも今彼女はダージリンに行っててしばらく帰ってこないみたい。」と。
そしてまた数日後、村はずれに住む生態学者のエマが「たくさんの茶木を運ぶトラックを家の前を通っていったの!!あれは間違いなくお茶の木のベビーだったわ!」と。
その後もどうやらアリーさんと私には共通の友達がたくさんいることがわかり、一人の友人に正式に紹介してもらい、帰国したてのアリーさんに会ってお話をきけることになりました。
アリーさん:「あなたのことは知ってるわ!私はティー・レディーと呼ばれているけど、あなたはティーカップ・レディーって呼ばれてるわよね^^ぜひ今度我が家に来て!」と、お家に招いてくださいました。


広い敷地の中を進んでいくと、カスタード色の可愛いお屋敷。それがアリーさんのお家で、左側の白い長ーいお家がお母様のお家。
中に案内されると、そのお家の大きさに驚きました。横から見るとその奥行きがおわかりいただけます。下のお写真は、お茶を植える場所から撮ったお家の横顔です。

余談ですが、アリーさんのインテリアのセンスにため息がもれてしまいました…!
キッチンからラウンジルーム、ダイニング、全てのお部屋がシンプルだけれどシックで品格があり、調度品も全てアンティークなものの、色目やスタイルが統一されていて、全体的に自然で落ち着いている…そんな雰囲気でとても素敵。
おすすめのアッサムティーを淹れてもらい、代々受け継がれているご家族のティーキャディやアリーさんの特別なティーセットを見せていただき、もう本当に楽しくて。そしてお茶を栽培することになった流れや、この4月からダージリンにお住まいの旦那様のお話、今のイギリスのお茶栽培事情など色々聞かせてくださいました。

そしていよいよ案内していただいた納屋。そこには4500株の茶木の苗が!
これら全て、今月末からアリーさんの手によって一つ一つ植えられていく予定です。
さてこの茶木のベビー達、どこから来たのでしょう?
スコットランドからイングランドを縦断して、陸路で遥々やってきたんです!
お茶に詳しい方はご存知かと思いますが、年に20~30kgだけの貴重なシングル・エステート紅茶を生産されているKinnettles Farmのスージーさんがスコットランドで種から育てた茶木なんです。そしてアリーさんとスージーさんは、学生時代の友達同士。
スージーさんと同じく、アリーさんもブレンドはせずシングル・エステート紅茶としてここデヴォンでお茶を生産する、そしてできる限りオーガニックで…とのことで、草抜きも自分の手で地道にしていることを教えてくださいました。
今はブランド名というかファーム名がなかなか決まらなくて悩まれている最中です。

そしてここが、茶木を植える場所。傾斜は南に面していて、西側は風が時々強いため、壁を作るための木々が植えられました。
スコットランドとは違ってデヴォンのこのあたりの土は、軽石が混じった火山放出物に由来する土壌。赤土で粘土質でもあるところが少し心配ですが、実験で先に植えられて冬を越した苗木達は新しい芽が出て元気でした!

数年後、新しいお茶がここで生まれることを夢見て…
今後もアリーさんのお茶栽培の過程は、定期的に当ブログで更新していくことにしています。数年後、もし皆様がアリーさんのお茶を飲まれることになったら、そしてこの過程を全てご存知だったら、感動もきっと大きいことかと…なんて、そんな思いで綴っていきたいと思います♪
この夏のヒロリッチ・プライベートツアーは、アガサ・クリスティの別荘「グリーンウェイ」を訪問し、アガサの実際のティーカップ・コレクションをご覧いただきながら、カップの歴史などお話させていただきます。そして、ご旅行日程とアリーさんの都合が合えば、ここにも訪問させていただくことになっています。
あとは、私のおすすめのアンティークショップやアフタヌーンティー、マナーハウスやティールーム、そしてまた別の英国人レディーの素敵なお庭や個人宅を訪問し、お茶をいただくなどなど。
団体ツアーでは、6月のスシーラ・ティーカレッジ様の英国ツアーの中で、デヴォンでの2日間を私のほうでアレンジ&ご同行させていただくことになっています。グリーン・ウェイでアガサ・クリスティのティーカップのお話や、アリーさんの茶園とお家訪問などを予定していますので、ご参加者の皆様、楽しみにしていてくださいね。お会いできるのを楽しみにしています。
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