エクセターの火事、古い建物をまもるということ

http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-devon-37796576
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美しい古都エクセター、その中心部は混沌とした状態に…買い物に来た私とオリが目の当たりにしたのは、大きな炎と空を埋め尽くすような煙でした。

朝5時過ぎに、エクセターの中心である大聖堂前の画廊から火の手があがったらしいのですが、原因は現在調査中。

 

その隣の「イギリス最古のホテル」とも言われるロイヤル・クラレンス・ホテルに間もなく火が移り、昼夜を通して2日間消火活動が行われましたが、ホテルは外壁を残すだけとなりました。

 

下の写真は、春にリッチと大聖堂前の芝生でピクニックをしたときに作ったコラージュ。左側の真ん中に写っている白亜の建物がロイヤル・クラレンス・ホテル、1769年から続くそのホテルです。ここに泊まられた日本人の方も多いのではないでしょうか。

 

そしてそのまわりにもテューダー朝から続く建物が多くあり、このあたり一帯は1942年の戦火になお逃れて、デヴォンの人々や観光客から長い年月をかけて大切にされてきたエクセターの顔とも言える場所なんです。

http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-devon-37796576
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この写真は、クリックされるとBBCニュースのウェブサイトに移ります。

 

そこには一連の火事の写真や記事が詳しく掲載されています。

 

私たちがここにいたのは真昼でしたが、5歳になったばかりのオリの手を握って、煙の中で勇敢に戦う消防士達を固唾をのんで見守りました。

 

4つの大きなはしごで上空から水をかけ続け、地上からもたくさんの放水が行われ、エクセターの家庭の水道に影響が出ているとも報道がされました。

 

消化にあたる消防士の数は120、最新鋭の設備をもって古都の美しい建物をまもろうと24時間以上消火活動が行われました…。

 

古いティンバーフレームの構造が現代ではとても複雑で、それによって消防士に危険が及ぶため、中には入らず外から消火活動を試みたとのこと。避難が早かったため、ホテルの従業員や宿泊客に怪我をされた方はいなかったのが幸いです。

 

火事はもっと大きく広がる可能性も十分にあったことでしょう、街の財産でもある古い建物をこれ以上失くさずにすんだのは、最後まで戦い続けてくれた消防士達の努力あってのこと、頭が下がる思いです。

一夜明けた今日、警察のドローンが撮影した上空からの写真が公開され、デヴォンの人々は悲しい週末を迎えています。

 

長い歴史の中、その景観の一部となって存在してきたこの建物は、エクセターの人々にも観光で訪れた方々にも、幾多の思い出を分かち合ってきたことでしょう。そこにずっとあって当たり前だった…、なのに、たった1日で失われてしまった。

 

 

世界中の歴史的建造物が今そこに在るのは、奇跡的な幸運と多くの人たちの努力によって在るということを、改めて考えさせられました。これ以上失わないよう、大切にしていきたいものです。活気ある白亜のロイヤル・クラレンス・ホテルがここにあった風景を心に残して。

 

10/30~追記~

 

ぽっかりと穴があいてしまった人々の心を埋めるような写真が、エクセターカウンシル(県庁みたいなもの)から公開されました。「エクセター民の本物の復活力を見せる写真」として。

 

この二人のウェディングは、その日に行われました。全面通行止めとなったハイストリートで…「いつかロイヤルクラレンスホテルが再建された時に、この写真は大きく飾られるわ」「二人がいつまでも幸せでありますように」など、祝福と喜びのたくさんのコメントが寄せられています。